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2009年11月12日掲載

ドキュメンタリー映画で覚醒する!(後編) 人の謎、世界の真実、生きる勇気−

ブルーゴールド 狙われた水の真実

画像:ブルーゴールド映画がはじまるや否や、「水」問題にぐいぐいと引き込まれていく。「世界は石油戦争から水戦争の時代へ」むかっているということが、90分の映画のなかで政治、経済、環境、地域など多角的な視点により浮き彫りにされていく。
「雲が資源になる」。にわかには信じられない話だが、これは隣村に雲が行く前に人工雨によって雨を強制的に降らせ干ばつから農作物を守る中国での話だ。アフリカのある国では、電子キーを使って水を買わなければならない地域がある。貴重な水は一滴ごとにカウントされる。トイレの水は月に1、2回しか流せない。火事になっても消火ができず、二人の幼い娘を焼死させてしまった悲惨な親もいる。一方で、水ビジネスの利権獲得をめざす企業はその行動をエスカレートさせている。将来、いかに水を独占するかに躍起になっているのだ。
映画は、世界に広がる水問題の厳しい現実だけをえぐり出しているわけではない。その解決へむけての具体的な対策や活動も提案する。そして、監督インタビューで、サム・ボッゾはいう。「私は抗議“について”の映画が作りたかったんじゃない。私は抗議“そのもの”である映画を作りたかったんだ」。抗議の対象は、企業や国だけでなく、水の消費者であるわれわれ自身にも向けられている。

『ブルーゴールド 狙われた水の真実』

  • 監督:サム・ボッゾ
  • プロデューサー:マーク・アクバー、サイ・リトビノフ
  • 音楽:ハンネス・ベルトリーニ、トマス・アイヒンガー
  • ナレーション:マルコム・マクダウェル
  • 出演:モード・バーロウ、トニー・クラーク、ヴァンダナ・シヴァ、ミハル・クラフチーク、ウェノナ・ホータ、ダニエル・ミッテラン、オスカー・オリベラ、他
  • (2008/アメリカ/90分/ビデオ/カラー)
  • 字幕監修:吉村和就(グローバルウォータ・ジャパン代表)
  • 配給: アップリンク

公開情報:2010年1月16日、渋谷アップリンクほか全国順次公開
公式サイトhttp://www.uplink.co.jp/bluegold/


画像:無言歌無言歌

2008年夏、シンガーソングライター、鈴木祥子に一台のビデオカメラが渡される。彼女は1965年生まれ。これまでに14枚のオリジナルアルバムをリリースし、ソングライター、サウンドプロデューサーとして小泉今日子、松田聖子、川村カオリなど、数多くのアーティストを手がけてもいる。

これは、1年間に亘る彼女のセルフ撮りと、コンサートやスタジオでの活動風景が作品化されたドキュメンタリー映画だ。プロデュースとプランニングは、映画監督の井上春生が担当。ドキュメンタリー映画で、最近いちばん印象に残った作品をアップリンクの浅井隆氏へ訊ねたところ、この『無言歌』を1本だけ挙げた。

自分で自分を撮る。そんな簡単なことで映像作品になってしまうという手法に驚きを感じたという。「そのことによって、いままで映画館のスクリーンに映ってなかったものが、たぶん映っているんじゃないか」。浅井氏はそんな感想をもらしていた。

セルフ撮りは、フルハイビジョンの「ザクティ」という小さなビデオカメラによって行われたという。映像ツールの進化は当然、映画に新しい方向性を与える。もちろん、この作品がそうした手法の新しさだけで衝撃や感動をもたらせたわけではない。カメラの先に鈴木祥子というひとりの生身の人間の奥行きが広がっているのだ。

画像:無言歌 画像:無言歌

『無言歌』

  • 出演/鈴木祥子
  • 特別出演/鈴木慶一(moonriders)・原田真二・武川雅寛(moonriders)
  • プロデューサー&プランナー/井上春生
  • 参加クリエイター/大木スミオ(撮影監督)・梶洋哉(写真家)・木村重明(撮影監督)
  • HD フォーマット70分作品
  • 製作/HUGMACHINE
  • (c)2009 syoko movie partners
  • 映画公式ブログ:http://romances.exblog.jp/
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